導入事例 – DIPSOL(THAILAND)CO.,LTD. 様

DIPSOL(THAILAND)CO.,LTD. 様

化学メーカー特有の複雑な在庫管理に対応

液体の在庫管理機能を装備。リアルタイムの数量把握を実現
在庫ショートリスクがなくなり、入力や集計の負荷も大幅に軽減

金属表面処理薬品などの製造販売を手がけるディップソール株式会社のタイ法人、DIPSOL(THAILAND)では、原材料や完成品の数量など生産工程の管理を、エクセルを使った手作業で行っていた。正確性やリアルタイムの数量把握が課題だったことから、『エグゼクス生産管理 加工業版』を導入。化学メーカーに特有の液体の在庫管理やタイの基準に適応した数値管理などにもカスタマイズで対応し、安定的で正確な運用を実現した。数量のリアルタイム把握を可能にしたことで、在庫ショートなどの懸念もなくなった。

DIPSOL(THAILAND)CO.,LTD.
DIPSOL(THAILAND)CO.,LTD.
所在地 : 159/2 Moo 17,
Bangplee Industrial Estate,
Bangsaotong,
Amphoe Bangsaotong,
Samutprakarn, 10540 Thailand
設立 : 2005年2月
資本金 : 2000万タイバーツ
従業員数 : 26名
事業内容 : 金属表面処理薬品の製造、販売、技術サポート

日本初の表面処理薬剤メーカーとして1953年に創業し、金属表面処理に特化した工業薬品の研究・製造・販売を手がけるディップソール(本社:東京都中央区)の100%子会社。アメリカ、中国、インドネシアなどグローバルにビジネスを展開するディップソール社の世界7カ国にある海外拠点の一つ。タイの自動車部品メーカーなどを主な取引先としている。CSRの観点から「コンフリクト・ミネラル(紛争鉱物)排除」の取り組みも積極的に行う。

課題は正確で安定的な運用とリアルタイム数量把握

DIPSOL(THAILAND)ではこれまで、原料の輸入から製造、販売までのプロセスと数量の管理をすべて、エクセルを使った手作業で行っていた。これには正確性およびメンバーの熟練度への依存といった問題があるほか、在庫や生産状況の数量によるリアルタイム把握ができない状況にも陥っていた。同社のManaging Directorを務める白鳥保氏は、導入の背景をこう語る。

「原材料、副資材、完成品等の入出庫在庫管理と納品伝票の正確性と手入力作業の簡素化を目的として、実務作業に熟練や個人レベルのアレンジを出来るだけ必要としない受発注業務を進めるために導入しました。」

同社にとって生産管理システムの導入は、長らく懸案となっていた。徐々にタイでの生産品目も増える中、先送りにすればするほど導入時の負荷が重くなることを考え、2013年にとうとう導入を決断した。当時、タイの経済状況が良好だったことも決断を後押しした。親会社である東京のディップソール社に相談したところ、必要な機能がそろい、価格がリーズナブルであるという理由で、『エグゼクス生産管理 加工業版』(以下エグゼクス)を推薦された。

液体の在庫管理とタイBOI規制にきめ細かく対応

エグゼクスは、主に製造業をターゲットとした生産管理システムで、管理する品目は機械部品などを想定しているのに対し、DIPSOL(THAILAND)は化学メーカー。原料は液体で、数量の単位も異なれば、生産時の誤差も生じる。1個の部品から1個の完成品が紐づくような機械部品などとは異なり、標準の仕様書通りに生産しても原材料に余りが生じるなど、数量のカウントがイレギュラーだった。そこで今回は、カスタマイズでこの問題に対応することにした。

加えてタイ特有の事情として、BOI(タイ投資委員会)が外資の企業に課す様々な規制に従い、非常に細かな数値管理や複雑な帳票を作成する必要もあった。この部分もカスタマイズすることとなった。「当初からカスタマイズが必要とわかっていたので、導入にあたっては小回りのきくサポートが重要という認識がありました。その点、システムエグゼは現地法人がある上、事前のディスカッションで信頼のおける感触を得たことも、今回の導入の決め手になりました」と、白鳥氏は当時を振り返る。

導入の過程ではもちろん手戻りもあったが、それが却って、生産や原料の形態をより深く理解しながら進めることにもつながった。プロジェクトは2013年10月にスタートし、一連のカスタマイズとテストを終えたのが2014年3月。そして4月から本稼働し、現在、日々の業務の中で活用されている。

月次処理が瞬時に終了。リアルタイム数量把握も実現

2014年9月現在、導入から5カ月にわたり、日々の入力と月次処理に関わる運用をしてきたところだ。作業の正確性やリアルタイムの数量把握など導入時に期待していた効果については、満足のいく結果が出ている。

特に月次のデータ処理は、これまではエクセルファイルからコピー&ペーストなどで必要な形に加工していたため、3人のメンバーが3日間を費やして作業を行っていた。それがエグゼクスの導入で瞬時にできるようになった。単純に労力が削減できたことに加え、従来は常に、メンバーの急な病気などで作業ができなくなった場合への不安があったが、それが払拭されたことも大きな利点だった。

会計システムへの連動は、まだ実施するタイミングではないため、現時点ではその効果はわからない。正確な導入の成果は年間を通して運営することではじめて検証できるが、日常および月次のレベルでは、業務遂行の質は大きく改善していると言えそうだ。

「初めてのことなので最初は難しく感じましたが、慣れれば簡単で使いやすいです」とは、運用を担当する現地スタッフの言葉。DIPSOL(THAILAND)とシステムエグゼタイの事務所は常時スカイプで接続し、わからないことがあればすぐに質問し、回答を得られる体制になっている。今後、会計システムとの連動など新たな操作も出てくるが、その都度、相談できることから不安はないという。

エグゼクス導入イメージ
今後は化学メーカー向け機能も標準仕様に。タイ特有の規制へのノウハウも蓄積

導入過程の全体を通じた感想も聞いた。白鳥氏は「正確性、リアルタイム性などの面は期待していた効果が得られています。加えて今回の導入を通じて、各スタッフが問題と思っていたこと、『こう改善できたらいいのでは』と感じていたことが発言となって表に出てきました。導入は課題を共有し、現在の仕事への認識を新たにするという点でも大きな効果があったと思います」と言う。

また、今回DIPSOL(THAILAND)のプロジェクトを通じて実施した化学メーカーに対応したカスタマイズは、エグゼクスの標準機能として追加された。さらに、タイの様々な規制への対応についてもノウハウと経験が蓄積されたので、すでにタイに進出しているメーカーや今後進出を予定するメーカーに対して導入する際には、実地で体験している分、スピーディーに対応できるだろう。

本事例は今後、類似の業態・規模の会社に大いに参考になりそうだ。

※当ページおよび本事例中に記載の肩書きや数値、固有名詞等は取材当時のものであり、
このページの閲覧時には変更されている可能性があることをご了承ください。

このページのTOPへ